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私が持田くんを好きになる、か。
その可能性は何%なのだろうか。
「あの、Aさん…?」
「ん?」
「そんなに俺のこと見てどうしました?」
「…!あ、いや。なんでもないよ。」
翌日、仕事中に考え事をしていたら無意識に持田くんを見つめてしまっていた。
本人に指摘されてすぐに目をそらす。
「本当になんでもないですか?」
「…ちょっとだけ、」
「ちょっとだけ?」
「寝癖?」
「え、」
「ここ。」
持田くんの頭頂部付近でぴんっと跳ねた毛束を軽く握った。
「うわ、本当だ。」
「休憩時間に頑張って直して。」
「…はい。」
こういう抜けてるところがあるのも、女性の母性本能的なものを擽るんだろうな。
持田くん。
昼休みになったらお世話係みたいな女性社員が何人か来てきっとその寝癖直してくれると思うよ。
私のその予想は見事的中することになった。
みんなが持田くんに夢中になっている間に休憩スペースへ。
同期の桃香が私を見つけて手を振ってくる。
「お疲れ様。」
「お疲れ。今日は桃香の方が早かったね。」
「ばっちり場所取りしときました。」
「ありがとう。」
お弁当を食べながら近況報告をするのが私たちの休み時間の過ごし方。
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minese(プロフ) - ありがとうございます、助かりました (5月2日 12時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 題名は『玉響-moment』です(* ᴗ͈ˬᴗ͈)” (5月2日 12時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - 題名を教えてください (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
minese(プロフ) - そうなんですか⁉ありがとうございます (5月2日 11時) (レス) id: 8f46ce7c6e (このIDを非表示/違反報告)
涼-suzu-(プロフ) - mineseさん» 目黒くんのお話ありますよ!お手数ですが私の作品一覧を見ていただければと思います。 (5月1日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年4月7日 16時