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深澤side
碓氷との約束の当日。
せっかく誘ってくれたわけだし、失敗はしたくないし、ということで、
碓氷のことをよく知るだろう慎太郎に事前に話を聞きに行った。
聞きに行ったら行ったで、碓氷なりに考えてるはずから〜みたいなことを言っていた。
ほら見たことか、とでも言いたげな慎太郎が妙に気になりはしたんだけど。
10分くらい前に待ち合わせ場所につくように行ったら、既に碓氷は立っていた。
そして、周辺には碓氷のことを知っていると思わしき集団がチラホラ。
あの子、自分がJr.のなかでもかなり顔が売れてること自覚してないの‥‥??
深「碓氷。」
「ぁ、深澤さん。」
深「‥‥とりあえず行くよ。」
この子、警戒心強い割には色々抜けてるとこありすぎないか?
早々にちょっと心配になりながらゲーセンの方に向かう。
ゲーセンに入れば、聞き慣れたような雰囲気の音楽と、俺にとっては慣れた空気感。
‥‥碓氷は‥‥物珍しそうに視線を彷徨わせてるし、あんまり経験なさそう。
慎太郎とか、なんなら風磨とか樹が連れてきそうなのに。
深「ゲーセン来たことある?」
「プリクラなら‥‥同期と。」
深「なんか欲しいものとかあるの。俺、結構うまいよ?」
「あ、じゃあ‥‥。」
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深「‥‥取りすぎた。」
「深澤さんすごいです!!UFOキャッチャーってそんなに取れるんだ‥‥。」
‥‥碓氷が案内した先にあったのは、
雪だるまモチーフのキーホルダーが入った機械。
慎太郎が言ってた碓氷なりに考えてるっていうのは本当だったみたいだった。
まず取ったのは、せっかくだったし紫と水色のマフラーと帽子の雪だるま2つ。
特に手こずることなく、俺的にはいつも通りサラッと取れた。
‥‥けど、気付けば碓氷が持ってるのは9つの色とりどりな雪だるまと、
割と大きめのぬいぐるみ2つ、佐久間のTシャツで見たことあるキャラのフィギュアもいくつか。
横で、それはもう、わかりやすく反応してくれる子いるとさ、
‥‥取る方も調子乗っちゃうよね、かなり。
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作者名:姫色 | 作成日時:2024年4月13日 17時